強化ガラス
建物などに広く使用されている窓ガラスは、透明で高い弾性率と剛性率を持っていますが、衝撃に対する耐性は弱く、割れやすいことが欠点です。
その欠点を補う考えから開発されたガラスが強化ガラスです。
強化ガラスは普通の窓ガラスに比べて3倍から5倍程の強度をもっており、学校など公的機関や車など乗り物に使われることが多いガラスです。強化ガラスは表面に圧縮加工が施されており、衝撃に対する耐性が高くなっています。また、割れた時も破片にならず、粒状となって飛散するので安全面でも高い効果も持っています。
表面が圧縮された強化ガラスは、一定の耐久性は備えているものの、一定のラインを越えた衝撃を受けると、ガラス内部の引っ張る力も加わって、一気にガラス全体が粉々に砕け散ってしまいます。万一の事故の事などを考えるとガラス破片による二次的な怪我を負うことがないため、安全性は高いと言えます。しかし、割れる時は粉々になるという点から、防犯には向いていないガラスです。
強化ガラスはしばしば電子レンジなどに耐熱ガラスの代わりとして使用されることがありますが、強化ガラスは急激な温度変化には弱いため割れてしまうおそれがあります。